ろぐの垂れ流し

LOVE定額の相手に着信拒否されたことあるか?!

斉藤賢爾 著『信用の新世紀 ブロックチェーン後の未来 』

斉藤賢爾 著『信用の新世紀 ブロックチェーン後の未来 』インプレスR&D

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 年始早々、スゴ本に出会いました。

 若者的に言うと、「この本、ヤバイ」。

 ビットコインにまつわるコンピュータ科学の技術論が中心ですが、「信用の新世紀」のテーマが鼻血ものに刺激的。人類の過去に物々交換の歴史は無く、物々交換は高度に先鋭的なシステムである。先に負債、即ち信用のシステムが有り、それをスムーズに運用するために貨幣が発明されたという考察や、我々がノスタルジックに振り返る農耕社会は狩猟採集社会よりも人類の生産性は下がっており、農耕社会というのは支配階級が労働者を負債の力学で支配して税というシステムに組み込むのに都合が良い構造だから発達したという歴史認識、現代の経済構造はその支配に都合が良かった農耕社会の伝統を色濃く残しており、破綻しかかっているという分析。

 人に心が生まれたのは、狩猟採集社会を営むに当たって、「相手を疑う」必要からだという心理学や、流行りのサピエンス全史からの引用まで縦横無尽。
むふ〜、酒が進むわ〜〜。