監督:オリヴァー・ストーン
出演:アル・パチーノ トニー・ダマト
キャメロン・ディアス クリスティーナ・パグニアーチ
デニス・クエイド ジャック“キャプ”ルーニー
ジェームズ・ウッズ ハービー・マンドレイク医師
ジェイミー・フォックス ウィリー・ピーメン
アーロン・エッカート
【解 説】鬼才オリバー・ストーン監督が、アメリカン・フットボール界の裏舞台を描いた意欲作。チームに命を賭けるヘッドコーチを中心に、そのオーナーやメンバーたちの交錯する思惑を群像劇スタイルで捉える。移動カメラを駆使した、エキサイティングな試合シーンは必見。アル・パチーノ、キャメロン・ディアス共演。連敗続きのアメフト・チーム、マイアミ・シャークス。観客減と主要選手の負傷に悩んでいたヘッド・コーチのダマトは、起死回生を狙い新人選手を投入する。https://www.allcinema.net/cinema/159817
なんだこれ? めっちゃオモロイじゃないですか!!
オリヴァー・ストーンの映画って苦手でして、戦争モノとヤクザモノはだいたいアウト。だけど、『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』と『ブルースチール』はめちゃんこ好きと自分の中で両極端なんですが、どうもこの作品は好きなほうにハマったみたいです。
ストーン映画の画をいじりすぎる悪い癖は健在ですが、アメフトのプレイがスタートした直後の群衆シーン的な撮り方やアル・パチーノとジェイミー・フォックスのやりとりにベン・ハーを被せるとこなんかは流石の憎いあんちくしょうでした。
私がジェイミー・フォックスを認識したのは『ジャー・ヘッド』を劇場で観た2006年くらいなのですが、実はこんなにとんがって生意気な彼を観たことがなかったのですごく新鮮。無名選手が見出されて天狗になってチームから不評を買って無視されて挫折なんてお約束を陳腐にせずによく演じていました。女子トイレでのリベンジ口説きのシーンはすごくハツラツとしていてキュートで良かったです。
アル・パチーノも楽しそうにやってて良かったです! 私は『カリートの道』『セント・オブ・ウーマン』が大好きなのですけど、最近観た『ミッドナイト・ガイズ』(クソ邦題)で楽しそうに演技しているのが印象的で、今、Amazon Originalでやっている『ナチ・ハンター』(クソ邦題)でも、まぁひょうひょうと出っ張ったお腹を感じさせない軽妙で絶妙な演技をしてるんですけど、それに通じるキャラが表に出てて好みのタッチです。
とはいえ、それでも熱~い名台詞のオンパレードには拍手喝采でした(実際に拍手してました)。
キャメロン・ディアスもデニス・クエイドももちろん良いのですが、自分はジェームズ・ウッズ演じる人格に難のあるチーム・ドクターが好きですねぇ。こんな彼にもクライマックスを準備する脚本にスキ無し。
それと知的で攻撃的なブレーン役のアーロン・エッカートが格好よろしい。『エンド・オブ~』の大統領役も好きでしたし『ダークナイト』のトゥーフェイスも鮮烈だったし、自分は顎割れ美男子が好きなんでしょう。ニコライ・コスター=ワルドー(『ゲーム・オブ・スローンズ』のジェイミー・ラニスター)なんて大好物ですし。
164分と長いですけど、それでも複数の主要登場人物にきちんとオチをつけていく丁寧な脚本なのでそれも仕方ないと思いました。自分はダレることなく観終わりました。
そして、ラスト。
いやはや痛快で笑いが止まらなかったです。
面白い!!
<追 記>
漫画「ジャイアント・キリング」がどんだけこの作品に影響されているのかツジトモ先生に聞いてみたいものです。スタジアムの引き画で監督(コーチ)とボランチ(クォーターバック)が語り合って薫陶を授かるとこなんてモロですよね。