『ウォールフラワー / THE PERKS OF BEING A WALLFLOWER』(2012)
監督: スティーヴン・チョボスキー
製作総指揮: ジェームズ・パワーズ
スティーヴン・チョボスキー
原作: スティーヴン・チョボスキー
『ウォールフラワー』(アーティストハウス刊/集英社文庫刊)
脚本: スティーヴン・チョボスキー
出演: ローガン・ラーマン チャーリー
エマ・ワトソン サム
エズラ・ミラー パトリック
久しぶりにナイーブな感受性全開の青春映画を観た。
主役のローガン・ラーマン、ヒロインのエマ・ワトソン、そして飛び抜けて良かったお兄ちゃん役のエズラ・ミラーの演技が瑞々しくて素晴らしい。なんせエズラ・ミラーは抜群に上手かった。
主人公の精神的な不安定さの原因となった過去の記憶が蘇る下りで、後半にとんでもないネタをぶっ込んできてびっくりしましたけど、説明的過ぎず映画全体の印象を壊すことなく深みさえ与えているところなんかは非常に上手い作りだと思う。
内向的な主人公が居場所を得て、友人を作り、恋をして、ABCのステップを踏んで成長していく典型的な青春映画。うじうじしている主人公が、文学や音楽のセンスに溢れていたり、キレるとめちゃくちゃケンカが強かったり、実際のところはモテモテだったりと若干スーパーマン的な設定だけど、自分も含めてリアルに冴えない人間に勇気を与える良い脚本だった。
やっぱり人には「居場所」というのは本当に大事なんだな。