「スゴ本」でした。
久しぶりに「凄い読書体験をした!」って感じです。
暴力描写と性的な設定が女性には少々酷な話ではありますが、間違い無くお勧めですね。
精緻さとダイナミックさ、残酷さとヒューマニズムが絶妙に両立している素晴らしい小説。
アレックス・・・僕は彼女の設定が悲しくも素晴らしいものだと思いました。悲しくて、とても強い。知的でアイロニカルで、そして狡猾。
読後に、「あれは彼女の優しさなのか?」と思い至って、胸をかきむしりたくなりました。
サイドストーリーもとても美しいですし「荒さ」がないのもこの作家の作品の魅力ですね。とんでもなく練られたプロットです。