私はこの本を実際に読んでから書いているわけではありませんので、的外れかつ表層的な記事になっている可能性があることを事前にお詫びします。
ポスト工業化社会の組織マネジメントとは? | オリジナル | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト書評:『組織を強くする人材活用戦略』(太田肇著)
東洋経済のこの記事に、ポスト工業化社会で求められる人材活用について下記のような文言がありました。
『企業は組織を異能集団にシフトするべき』
私が知っている、所謂アタマのいいトップやマネージャーが同じような指向をもっていたことを思い出して、ここに少し引っかかりました。
社員に求める質の転換というのは時代の要請もあり大事であることは理解しながらも、こういった発想は往々にしてドリームチームを作りたがるキライがあって、私にはちょっと抵抗があります。(繰り返しになりますが、本の内容とピントがずれていたら申し訳ありません)
まずは凡人の集まりで高い生産性を発揮するためのマネジメントと経営力が先決でしょう。
ビジョンも仕組みもなく高いパフォーマンスを自発的に発揮できる社員がいたとしたら、その社員にはすぐにでも独立・起業を勧めるべきです(笑)
組織員として雇っていては日本経済の損失になる可能性が高い・・・。
ITインフラの進化やそれこそポスト工業化社会の進行によってフリーランスやノマドといった働き方が一般的になりつつある今、複数人の社員を抱えて事業を執り行う企業の強みが「異能な人間が揃っている」ということでしかなければ、それは既に陳腐なものだと思われます。
同じ組織に属してなくても、同じフロアに座っていなくても、異能・異端なプロフェッショナルが協業できる時代。
大きな組織が、そんな小回りの効く、尖ったプロフェッショナルを相手にして、人材活用の視点で同じ土俵に上がろうとするのは至って不経済でしょう。
「茹でガエル」社員が淀んでいると言われるイマドキの日本企業。
でも、ポスト工業化社会に対応すべく真っ先に書き換えなければいけないのは社員のマインドやスキルセットではなく、企業経営のOSそのものだと思うのです。