ろぐの垂れ流し

LOVE定額の相手に着信拒否されたことあるか?!

贅沢な骨

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ホテトル嬢の麻生久美子、その同居人のつぐみ、麻生久美子が客として出会い、初めて快感を感じた永瀬正敏を二人の共同生活に巻き込むことから始まる変化と齟齬・・・。

 

ボクにとってはとても感情移入しやすくて、感じることの多かった映画。

 

不感症の売春婦、麻生久美子の喉の痛み。

つぐみのギプス。

永瀬正敏のハンバーグ弁当。

泳ぐ金魚の底にあるミキサーの刃。

 

それぞれが、大切な人を傷つけていることへの罪悪感、ひとり立ちすることへの不安、男が女に与える幸福、日常の危うさとして素直に感じ取れました。

 

麻生久美子、きちんと彼女の演技を観たのは実は初めてですが、いいですね。

『ハッシュ!』の片岡礼子もそうなんですが、プラスティックな印象が、映画に必要以上の湿度を与えないのがいい。

ただ、最初のほうの永瀬とのキスシーンの「音」。あれはとってもセクシーでした。

下手な裸よりエロい。

 

つぐみ、参りました。これは早速『月光の囁き』観なければなりませんな。

麻生久美子より露出が多いのですが、きれいな体してます。健康的で良い。

 

さて、作品中に出てくる金魚、わけあってミキサーで飼われることになるのですが、

以前観に行ったプーシキン美術展に出展されていたマティスの『金魚』を連想させます。

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そしてタイトルの『贅沢な骨』。

ラストではオープニングのカットとともに、とっても深いメッセージを持つことを伝えてくる。

 

胸、かきむしりました。

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