ろぐの垂れ流し

LOVE定額の相手に着信拒否されたことあるか?!

本 『殺戮にいたる病』『絶叫』『その女アレックス』

昨日、『殺戮にいたる病』を読了しました。

伝説のラストシーンとやらを体験。

叙述トリックを使った「本格」なんだそうです。
・・・正直言うと、本は一回読んだだけで楽しめないとしんどい私には「本格ミステリー」は向いていないですね。

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同じくらい気持ち悪くて、似たようなトリックが使われている『絶叫』の2人称マジックのほうが楽しめました。

途中、保険業界、社会福祉、クレジットローンなどの問題意識に筆が走りすぎるところ

がありますが、現代社会の「気持ち悪さ」がすごくよく書けていました。
ラストも痛快。後味悪し(いい意味で)

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ただただ・・・『その女アレックス』にはこの2作もかないません。
ヒロインの抱えた陰惨な過去を、残酷なまでの狡猾さと知性をもって償わせていく様は壮絶で美しい。
愛情で昇華されるとてつもなく切ないラストを迎えるところなんか、去年一年で最高の一冊でした。

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次は『慟哭』貫井徳郎と『高い城の男』ディックのどちらを読もうかしら。

 

殺戮にいたる病 (講談社文庫)

殺戮にいたる病 (講談社文庫)

 

 

 

慟哭 (創元推理文庫)

慟哭 (創元推理文庫)

 

 

 

その女アレックス (文春文庫)

その女アレックス (文春文庫)

 

 

 

絶叫

絶叫

 

 

 

高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)

高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)