高校の頃の自分の日記には、パトリス・ルコントの映画を観た感想としてこんな事を書いてました。
「(表現)手法が特殊化すると、テーマの普遍性が増す」
ルコントの作品に関しては、主人公達の愛情表現やその対象となる人物像について、フェティッシュな描写を掘り下げていくことで、誰にでもある偏愛に対する共感を、根源的な愛という感情への理解や再認識に繋げていってるというのが自分の解釈なんです。
さて、『エターナル・サンシャイン』ですが、こりゃまたスゴイ映画をつくったもんだ・・・。
『メメント』よりもスリリングだし、
『マイノリティ・レポート』よりきちんとSFしてるし、
『ハイ・フィデリティ』ぐらいセンチメンタル。
記憶を消すっていうギミック一つで、誰かを愛するっていうココロのダイナミズムや個人のルーツ、愛情だとか記憶だとかいう心象の本質をここまで描ききっちゃうんだから、本当にスゴイ。
予想してたよりもプラスティックな画の作り方や話の運びは脚本チャーリー・カウフマン×ミシェル・ゴンドリー監督の仕事によるところ。
好きだなぁ、この映画。
ジム・キャリーもケイト・ウィンズレットも、そんなに好きな俳優ではなかったけれども、ちょっと思い入れ深い二人になりました。
なにせ、誰かをぎゅっと抱きしめたくなる、そんな映画です。
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